2010-01-01から1年間の記事一覧

ダメ情報の見分けかた 荻上チキ 飯田泰之 鈴木謙介共著

同書の副題は「メディアと幸福につきあうために」。 メディア・リテラシーについて、3人のそれぞれ違う分野の著者が1〜3章にそれぞれに論じている。 「ダメ情報の見分けかた」というタイトルからすると、情報氾濫社会を生きる我々にそのあらゆる情報に(メデ…

AKB48の経済学 田中秀臣著

著者である田中先生の前著「デフレ不況 日本銀行の大罪」では、現状の日本経済の低迷の原因が日本銀行の誤った金融政策であると辛辣な批判を展開されていたが、今回の「AKB48の経済学」でも随所にその主張がみれます。 ただ、タイトルの通り内容の主役は、今…

週刊エコノミスト12/14号から

今週のエコノミストの「論壇回顧」という特集記事中に「恐慌学者バーナンキの手にも余る世界不況QE2に懐疑的なアメリカの経済学者たち」と題し、九州大学准教授の荒川章義氏という方が寄稿されており、面白かったので要約をアップしてみた。冒頭でFRBの元金…

ゼロから学ぶ経済政策 飯田泰之著

飯田泰之先生の最新本が新書で発刊されました。このような経済関連書籍が手軽に新書で手にとることができるなんて、とても有意義なことだなと思いつつ、読んでみました。まずは、経済政策は誰のため?なんのため?にあるのかという点から第一章が始まる。 誰…

人口減少デフレ論を考えてみた

VOICE12月号の中で、「人口減少デフレ論」について論じられている。 この項を何度か繰り返し読んでみたのだが、読めば読むほどいろいろな疑問が湧いてきた。まず「デフレ」という現象は、物価の持続的な下落を意味するが、ここでの物価は、「一般物価」のこ…

日銀金融緩和の効果を聞く〜週刊エコノミスト11/16号〜

今週のエコノミスト11/16号に「日銀金融緩和の効果を聞く」と題して、岩田規久男氏と翁邦雄氏のインタビューが掲載されていました。 ちなみに、聞き手は同誌編集部の同じ方が担当されていたので、比較対象となる記事になっていると思い、ブログにアップしよ…

「不安」を「希望」に変える経済学 岩田規久男著

徹底的に日銀批判を展開しインフレ目標の採用を中心とした金融政策を一貫して提言されている岩田規久男先生の著書を手にとってみた。 同書は、「Voice」の2010年3月号、5月号〜7月号にに掲載された「日本『低成長』脱出論」に加筆・修正されたものである。 …

日本は破産しない! 上念司著

日本経済の不況の原因である「デフレ」からの脱却に向け精力的に活動されている上念氏の新刊を読んでみた。 私自身も同氏の著書である『デフレと円高の何が「悪」か』、『「日銀貴族」が国を滅ぼす』を読み、日本経済の不況の原因と蔓延するトンデモな主張を…

日本の「失われた20年」片岡剛士著

2007年の米国のサブプライム住宅ローン問題が発生した当初、日本経済への影響は軽微だという見方が大勢であったが、現状では2008年9月のリーマンショックによる世界同時不況を機に、日本経済がこれほどまでに打撃を受け低迷している。 なぜ日本経済がこれほ…

いま本当に円高なのか?飯田泰之寄稿 VOICE11月号

円高が進んでいる中、9月15日に政府・日銀は為替介入を実施したが、その効果は一時的であったようだ。 さて、この円高、よく「円高ではなく、アメリカの経済事情によるドル安なんだ」とか「実質実効為替レートでみれば、現在の為替水準はそれほど円高ではな…

世界一シンプルな経済学 ヘンリ・ハズリット著 村井章子訳

初版が1946年という同書。 経済学の古典という名著(らしい)。 著者は、経済ジャーナリストとして、リバタリアンという経済思想を持つ人。 ちなみに、同書の解説を若田部昌澄先生が書かれていたのも、同書を手に取った動機の一つ。さて、同書の内容はタイト…

不況は人災です!〜みんなで元気になる経済学・入門 松尾匡著

遅ればせながら、同書を読んでみた。 ちなみに、著者の松尾匡さんのことはこの本を知って初めて知った次第で、そのきっかけは事務屋家業さんのエントリーからです。 また、同書の視点である「左派」についても、お恥ずかしい話、左派とか右派とか、保守とか…

「日銀よ、大胆な円高対策を」若田部昌澄氏寄稿(Voice10より)

80円台前半まで円高が進み、民主党の代表選の直後に政府・日銀による為替介入が実施され、85円台まで円安が進んだが、まだまだ先行きは不透明な情勢である。 そんな中、Voice10の巻頭の言葉に、若田部昌澄先生が「日銀よ、大胆な円高対策を」と題し寄稿され…

この金融政策が日本経済を救う 高橋洋一著

自身の経済学の基礎知識習得のために、以前に同書を読んだ時に、その要点を備忘録代わりにEvernoteにメモってのを、こちらに移植してみた。 読書感想文ではなく、ほんと要点のまとめになっておりますので、ご容赦を。(汗)でも、直近の円高にまつわる問題に…

森山大道 路上スナップのススメ 森山大道・仲本剛著

とあるきっかけで、8年ほど前に銀塩一眼レフカメラの初心者キットを、5年前にデジイチ(NIKON D50)を購入して以来、細々とカメラライフを楽しんでいる。この森山大道さんというカメラマンもどこかで名前を聞いた程度でしか知らなかったので、この本(半分以…

人口負荷社会 小峰隆夫著

少子高齢化、人口減少問題がここ数年、クローズアップされてきており、特に高齢化による若者世代の負担が増えていく社会保障問題が深刻になってきている。 この問題に著者は、「人口オーナス」という独自の概念を用いて、取り組まれている。まず、キーワード…

「日銀デフレ」大不況 若田部昌澄著

タイトルだけ見ると、日銀批判という印象も受けたが、その内容はいまの日本が陥っている不況の中味を適切に分析し、1929年の世界恐慌や昭和恐慌の経済史の観点から、いまの不況脱出に必要な政策は、財政金融政策であると分かりやすく解説されている、私のよ…

はじめてみた

ハテナダイアリーを始めてみた。 以前から、ブログは書いていたが、自分の趣味のことやB級グルメなど他愛もないことを書き続けていた。 これはこれで、自己満足の世界で楽しんでいたですが、少し前から経済について関心を持つようになり、いろいろな書籍を読…